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知っておきたいストレッチのあれこれ

健康増進や趣味の範囲での運動〜高いレベルでの運動競技まで、スポーツ外傷・障害の予防やパフォーマンス維持というコンディショニングの観点から共通して言えることは、運動前、運動中、運動後における筋肉の状態は正しい緊張の状態を維持しておかなければならないという事です。

ストレッチには、止まって行うものと動きながら行うものの2種類があり、目的によって使い分ける必要があります。

今回は、ストレッチの種類、その効果と使い分けまでを解説していきます。

また、筋肉の柔軟性とは別に生まれつき関節の構造が緩く(弛緩)、怪我をしやすい状態の方もいますので、関節弛緩性のチェックとその対策も併せて説明していきます。

目次

ストレッチの種類とその効果

ひと口にストレッチといっても、筋肉の柔軟性の向上や疲労回復・血流の改善など様々な効果があり、種類によって得られる効果は異なります。
どんな場面でどの効果を狙って行なっているか、しっかり把握できていますか?
また、強度は適切に行えていますか?
ストレッチ程度の運動でも、身体に刺激が加わる以上、場面や強度を誤れば事故や怪我につながる恐れがあります。
少し難しい言葉も出てきますが、ここでは種類別にストレッチの効果を確認していきましょう。

スタティック(静的)ストレッチ

スタティックストレッチとは、筋肉をゆっくり伸ばして関節の可動域を広げる目的で行われます。
反動はつけず、体勢を変えないで筋肉を伸ばしていくので、筋肉への負担が小さく運動後やお風呂上がりなど体が温まっていて筋肉が伸び縮みしやすい場面で行うことが望ましいストレッチです。

特に運動後のスタティックストレッチは、関節可動域を広げるだけでなく、血流を促進させ疲労回復にも効果があります。
激しい運動後は筋肉内にブラジキニンやヒスタミン、プロスタグランジンなどの痛み引き起こす発痛物質が生産され、筋肉痛を引き起こすと言われています。
筋肉の血流を促し、疲労物質を代謝させることは筋肉痛の予防・軽減になりますので、運動後はスタティックストレッチを行う習慣を身につけましょう。

また、運動前や体が温まっていない場面では、筋肉が伸び縮みしにくい状態にあるため、そういった場面での無理なスタティックストレッチは、ケガの原因やパフォーマンス低下につながりますのでご注意ください。

ダイナミックストレッチ

ダイナミックストレッチとは、身体を動かしながら筋肉を伸ばして関節可動域を広げる動的ストレッチの1つです。
筋肉には身体を伸ばすものと曲げるものがありますが、一方の筋肉が収縮している時、もう一方は緩んでいるという性質(相反性神経支配)があります。

動的なストレッチはこの性質を利用して動的な関節可動域を広げるだけでなく、筋温や神経系の活動を高める役割があり、運動前に行われる事が望ましいストレッチです。

効果的なダイナミックストレッチの取り入れ方の一例としては、ウォーミングアップメニューの1つ1つの種目の間にダイナミックストレッチを行う事です。
そうすることで筋肉は短時間で効率よく運動に最適な状態へと整っていきます。

運動後の疲労した筋肉への動的ストレッチは、筋肉への負担が大きくフォームも崩れやすいため、肉離れや関節周囲の損傷などの外傷を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

バリスティックストレッチ

バリスティックストレッチも動的なストレッチの1つで、反動をつけながら行うストレッチです。
代表的なものでは、ラジオ体操やサッカーのブラジル体操などがこのバリスティックストレッチに分類されます。
反動や弾みをつけてストレッチすることによって、筋肉には、急に引き伸ばされた時にそれ以上組織が伸びて損傷しないように逆に短縮する、という反射が起こります(伸張反射)。

この伸張反射を利用することによって筋肉は適度に緊張し、運動に適した状態へと整うので、こちらも運動前に行うことが望ましいストレッチです。

しかし、反射を利用して筋肉を短縮させるという特性上、肉離れなどのケガの既往がある部位に対してバリスティックストレッチを行うことは、再発のリスクがあり危険を伴います。

また、バリスティックストレッチでは、柔軟性の向上という効果は得られにくいため、身体を柔らかくしたい方は注意が必要です。
スタティックストレッチの負荷を上げようとして反動をつけて行い、バリスティックなストレッチになってしまっているという場面は、クーリングダウンの場面でも多く見受けられます。

関節の緩さとは?

生まれつきや競技特性、脱臼・捻挫・靭帯損傷などが原因で、筋肉の柔らかさとは別に、関節が緩くて関節の可動域が異常に大きい人がいます。
生まれつきという要素では女性の割合の方が大きいようです。

手の親指が手首にピッタリ付いたり、肘を伸ばした時に180°以上肘が伸びる人を見たことがある方も少なくないと思います。
このように、関節が正常な可動域を超えてしまうと、ストレッチの効果を得られにくいだけでなく、関節の安定性が低下して運動時の外傷・障害のリスクが高まります。

ここでは、肩・肘・手首、体幹、股・膝・足首の7つの関節での関節弛緩性(不安定性)の評価方法を説明していきますので、皆様もチェックしてみて下さい。

関節弛緩性の評価方法

今回紹介するのは、自身でチェックできる簡易的な方法です。
記事を読みながら、チェックしてみましょう。

関節弛緩性テスト(東大式)
1.手関節(手首)•••親指を手のひら側に曲げて前腕(手首)につく

2.肘関節•••真っ直ぐ伸ばした状態から、さらに15°以上伸びる(過進展する)

3.肩関節•••一方は上から、もう一方は下から背中に手を回し、背中で指が握れる

4.膝関節•••真っ直ぐ伸ばした状態から、さらに10°以上伸びる(過進展する)

5.足関節(足首)•••足のつま先を足の甲側に上げて45°以上曲げられる

6.体幹(背骨)•••手のひらが床につく

7.股関節•••直立した状態で足のつま先を外に180°以上開くことができる

1〜5まではできた場合に片側につき0.5点、6と7はできた場合に1点として全ての項目を検査します。(肩関節は上から背中に回した方を検査します)
7項目の合計が3点以上で関節弛緩性があると判断します。
また、6〜7点で関節弛緩性が強いと判断します。

関節が緩いと分かった時は?

上記の検査で3点以上だった方は、関節が不安定な状態になりやすくストレッチや運動時に外傷や障害が起こりやすいので、予防する必要があります。
具体的には、サポーターやテーピングなどで不安な関節を固定したり、普段から不安な関節周囲の筋力トレーニングを行い、関節の安定性を高める働きかけをすることです。

また、アスリートやスポーツをしている方は、競技動作のフォームチェックを再確認するのも良いかもしれません。
これは弛緩性の有る無しに関わらずですが、普段から気を付けていても、どうしても咄嗟の判断時や疲労している時はフォームが崩れ、ケガの発生率は高くなります。

今回6〜7点で関節弛緩性が強いという結果が出た方がいらっしゃいましたら、簡易的な検査だけでなく、整形外科的な検査も専門の医療機関で受けることをお勧めしておきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
種類別のストレッチの使い分けの目安は、動きながら行うものは運動前、止まって行うものは運動後や入浴後、と覚えて下さい。
そして、関節の弛緩性についても知っていただく事で、未然に防げるケガがあるかもしれません。
正しく理解して、スポーツをより楽しみましょう!

今回はストレッチの種類、関節の弛緩性(不安定性)についてお話ししましたが、ストレッチやトレーニングの具体的な方法はほとんど触れていませんので、今後のブログで紹介していきます。
また当院では、ストレッチやトレーニング方法の指導も行なっておりますので、お気軽にご相談ください。

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