天候で体調が変わる?気象病について
夏が終わって気温は下がり、雨が多い時期がやってきましたね。
雨の日に「朝起きられない」「頭痛がする」「体調が悪くなる」といったことはありませんか?
季節の変わり目に身体のだるさを感じたり、雨が降る前や天気が変わる前に起こる体調不良は、もしかすると「気象病」と呼ばれるものかもしれません。
天候や気圧の変化による心身の不調について、近年では「疾患」としての認知が進みつつあります。人によってさまざまな症状が起こりますが、全く症状が出ない人もいるため誤解されることもあり、悪天候時の不調に悩む人にとっては今の時期は憂鬱なもの。天候や気温・気圧・湿度などの気象条件が症状の引き金となるため、天候の変化が激しい夏や秋、季節の変わり目には注意が必要です。
心の健康はまず体の変化に気が付くところから。今回は「気象病」の原因、予防法についてお話します。
目次
気象病の正体と原因
気象病とは、天気の変化によって引き起こされる何らかの身体的・精神的な不調のことを言います。
そして、気象病の症状には大きく分けて2種類があります。
①めまい、吐き気、肩こり、イライラ、情緒不安定などの症状(不定愁訴)
②偏頭痛・関節痛・古傷の痛みの再発などのように、もともと持っていた持病が悪化して現れる症状
気象病のなかでも、②のように頭痛などの特に痛みを伴うものを「天気痛」と呼ぶこともあります。
なぜ起こる?
気象病のメカニズムは完全に解明されていませんが、発症には大気の気圧が大きく関係していると考えられています。
梅雨や台風、豪雨などの「悪天候」で低気圧が来ると、気圧が大きく変化します。すると、体内で気圧を感じるセンサーである「内耳」が脳に信号を送り、自律神経が活性化します。
敏感な人は、このセンサーが敏感な傾向があり、一般の人が感じないような少しの気圧の変化でも過剰に自律神経が活性化してしまうことがあるのです。
気圧の変化で活性化した自律神経は、痛みの神経を過敏にしたり、血管を過剰に拡張・収縮させて周りの神経を刺激したりしてしまい、さまざまな症状を発生させてしまいます。
気圧のほかにも、湿度や温度の変化が自律神経に影響し、身体の不調として現れることもあると考えられています。
気象病の予防と対策
気象病は身体の弱い人や高齢者に起こりやすいと言われています。
生活リズムを見直し、基礎体力を付けるだけで症状を大きく改善させることができます。
ここでは、日常生活で実践できる対処法を紹介します。
1.自律神経のバランスを整える
自律神経とは、交感神経(興奮時に優位)と副交感神経(リラックスしているときに優位)の2つの神経のことをいい、交互に働きあって内臓の働きや筋肉のパフォーマンスなど身体の機能の大部分を調整しています。
生活リズムを整える、朝食をきちんと摂る、適度な運動、十分な睡眠、朝は熱め(42℃)のシャワーを浴び(交感神経を優位に)夜はゆっくりぬるめ(38~40℃位)の湯船に浸かる(副交感神経を優位に)など、互いの働きを邪魔しないような生活のペースを作り出すことが、乱れた自律神経のバランスを整える1番大切な方法です。
2.耳回りの血流を良くする
血流が悪いと内耳のリンパ液も一緒に滞り、めまいや頭痛などの症状を引き起こします。マッサージにより耳周りの血流を改善することができます。
ストレスなどの影響でも耳は硬くなり血流が悪くなるので、気象病だけでなく日常のストレスを強く感じる方も以下の方法を試してみてください。
①耳を軽くつまみ、上・横・下に5秒ずつ引っ張る
②そのまま軽く引っ張りながら、後ろに向かってゆっくり5回まわす
③耳を包むように折り曲げ5秒キープ
④耳全体を掌で覆って、ゆっくり円描くように後ろに向かって5回まわす
※朝・昼・晩、1日3回行うのが目安
3.症状を予測し備える
曇っている日や雨の日、風の強い日など、どんなタイミングで症状が悪化するかを知ることによりむやみに不安にならず、体調の変化に対する心構えができ、ゆっくり身体を休めて体調を整えたり、薬を飲むタイミングを図れます。
身体の声に耳を傾け、上手に症状と付き合っていくのも1つの大切な治療手段です。
最後に
季節の変わり目や悪天候が続いて体調を崩したり痛みが悪化してしまう方は、生活リズムが乱れて免疫力まで低下している方が多いです。
規則正しい生活を心がけて、事前に気象病や天気痛を予防しましょう。
当院では気象病に対する施術も行っております。なかなか症状に改善が見られない方はぜひ一度当院へご相談下さい!
たかよし鍼灸整骨院
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